前回の記事では『馬』という生き物の始まりから、現在の馬の形に至るまでをお話しました。
今回は、人間が馬を狩猟していた時代から、『馬と人間の歴史』についてお話します。
先史時代(人類が文字をもつ以前)
人類が文字をもつ以前、狩猟生活を送っていました。この狩猟する動物の一種として馬が含まれていました。
また、食料に追加して衣服、住居の素材にも使われていました。
馬の家畜化
南ウクライナのドニエプル川右岸の新石器時代の遺跡(紀元前3500年前と推定)から、鹿の角で作られたハミの断片、摩滅した馬の小臼歯をもった馬の頭蓋骨が発見されました。
この頃、ドニエプル川周辺には、多くの野生馬が生息していた為、これらの野生馬を狩猟していた人間によって家畜化が始まったと言われております。
役用家畜としての利用
役用家畜・・・
家畜のうち,おもに畜力の利用を目的とする種または品種。 農耕用,運搬用あるい は交通用として広く利用される。 ➤コトバンク
狩猟された後、馬は食肉、乳を目的として家畜化されました。役用家畜としては、オナガーという野生のロバの一種が使われていました。ですが、馬の方が、スピード、力が優れていた為、オナガーに変わって馬が役用家畜として用いられるようになりました。
馬が、役用家畜として用いられると、馬の有するスピードにより、当時の人間の行動範囲を大幅に拡大させました。
生物兵器としての利用
その後、鉄器時代に入り、馬の利用は丈夫な車輪をもつ馬車の普及とともに本格化していき、戦争における有力な生物兵器として利用されていきました。
近代に入り、動力機関が開発されるまで。
現在の馬と人間
軍馬としての役割を終えた馬達は、現在、乗馬、競馬、ホースセラピーなど、レジャーやスポーツ、また人間の心の治療に用いる動物として、人間社会で生きています。
ホースセラピー
馬を使って人を治療し、癒やすこと。乗馬を通じて社会復帰を目指すリハビリテーションや、馬の手入れや管理、馬の観察、厩舎の管理などを通して障がい者の精神機能と運動機能を向上させるリハビリテーションとがあります。➤Olympicclub
まとめ
馬と人間の歴史は、
1.衣食住
2.役用家畜
3.生物兵器
4.現在(スポーツ、レジャー、セラピー等)
の順で変化してきました。
全体的に「馬」と人間との歴史を見ると、「馬」は人間のエゴによって生きているように感じます。
ですが馬が人間に、与えるもの。人間が馬に与えるものが、小さな視点(1人馬の関係)で見ると必ずあります。
馬と人間それぞれが与える影響がより良いものになるよう願っております。
次回からは、世界に200種類以上もあるとされる、馬の「種類」を投稿していきます。
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